“コピーライティングでは、
具体的に書くことが重要”
そのような話を
一度は聞いたことがあるかもしれません。
それはその通りです。
なぜなら、話が具体的でなければ、
読み手は頭の中でイメージができないからです。
もし話が、抽象的でぼんやりしていたら、
読み手は頭の中でイメージすることができません。
イメージできないということは、
読み手に対する影響力が弱くなるということなので、
成約率に大きく影響してしまうのです。
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読み手は、本能的に「具体性」を求めます。
これは脳内の仕組みであり、
人間にもともと備わった心理なので、
「なぜ?」と問われても「そうだから」としか言えません。
要するに、抽象的なことを言われると、
人は「落ち着かない気持ち」になり、
もっと「具体的なこと」を求めるものなのです。
たとえば、
何かの一部だけを見せて、それ以上を隠して
見せないとしましょう。
この場合、見えている部分は「具体的」ですが、
隠れている部分は「不透明」です。
すると人は、隠れている部分を
「知りたい」と思うものなのです。
そういう生き物なのです。
もしかしたら、あなたも
思い当たることがあるかもしれませんね。
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もうひとつ例を挙げましょう。
コピーライティングにおいては、
写真やイラストの下に文章(キャプション)を書いた場合、
通常の文章よりも注目されることがわかっています。
これはなぜか?
広告の調査機関によると、
人の視線の自然な流れは「上から下へ」動くため、
キャプションが読まれやすくなるのだそうです。
たしかにそうかもしれません。
しかし、
「人は本能的に具体的なことを求める」
という原則から考えれば、
キャプションが読まれやすい理由は、ほかにもあります。
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多くの人は、写真やイラストを
「具体的なもの」と思っています。
ところが、じつは
写真やイラストというものは「抽象的なもの」なのです。
もちろん、写真やイラストを見れば、
なんとなくでも伝えたいことはわかるかもしれません。
しかし、どうしても人によって
解釈に違いが生じてしまいます。
たとえば、誰かと対面して笑っている、
女性の写真があるとしましょう。
その場合、
・相手が冗談を言ったので笑っている
・普段から、いつも笑っている
・宝くじが当たったので、喜んで笑っている
・相手に対して苦笑している
・場を和ませるために笑っている
・悲しみに負けまいとして笑っている
…などなど、写真で女性が笑っていたとしても、
少なくとも、これだけの解釈があります。
探せば、もっとあるでしょう。
つまり、この場合、
写真は抽象的であり、ぼんやりとしているのです。
その写真を見ている読み手も、
そのことは直感的に認識しています。
ですから、「もっと具体的なこと」を知りたくなり、
写真の下に文章が書かれていれば、
そこに自然と目がいくのです。
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このように、人は本能的に「具体的なこと」を求めます。
ですのでコピーにおいても、
まずは抽象的なことを伝え、
そのあと、さらに具体的なことを伝えていくことが重要になります。
そのようにすることによって、
読み手をしぜんと引き込んでいくことができるからです。
もちろんLPなどの冒頭に配置するヘッドラインに、
具体的なことを盛り込めるなら、
それに越したことはありません。
たとえば、
「お金をたくさん稼げます」というよりも、
「お金を57万円稼げます」と具体的に伝えたほうがいいということは、
聞いたことがあるかもしれません。
しかし、この場合は、
前者よりも後者のほうが「具体的」というだけであって、
後者のコピーでも、もっと「具体化」できるのです。
読み手は、本能的に「さらなる具体化」を求めています。
ですので、セールスレターやLPというものは、
どうしても縦に長くなり、文章量が膨大になる傾向にあるのです。
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ただし、ここで一つ注意点があります。
コピーライティングの原則本でよく目にする、
「コピーライティングでは具体的に書くことが重要」という原則。
これを、そのままうのみにして、
「全て」を具体的にすると、読み手に去られる原因になります。
たとえば、LPの冒頭部分で、
商品やサービスとまったく関係のない話を
「具体的に」くどくどと書いた場合。
読み手は嫌になってしまうに違いありません。
いくらコピーに具体性が必要だからといっても、
きちんとわきまえて使い分けなければいけないのです。
抽象的に、さらっと流すべきところは、さらっと流す。
詳しく伝えるべきところは、微に入り細に入り
ディテールを伝える。
その使い分けも、
コピーライティングスキルのひとつといえます。
その使い分けさえ気をつければ、
「具体性」というものはコピーライティングにとって
最重要ともいえる要素なのです。