LP冒頭のヘッドラインが、
「きちんとメリットを伝えている」
「それと釣り合った根拠も添えている」
「非常にわかりやすい」
この3つの条件を備えていても
訪問者に「興味」をもってもらえないケースがあります。
その理由は、「弱い欲求」に訴求しているからです。
LPで示す「メリット」は、
訪問者の「強い欲求」に訴求しなければなりません。
いいかえれば、
訪問者の「感情」を動かすものでなければならないのです。
それでこそ、
「たとえ1秒でも時間を無駄にしたくない」
このように考えている訪問者の気持ちを
“わしづかみ”できるわけですし、
忙しい中、LP全体を読んでみようと思ってもらえるわけです。
「強い欲求=感情」とは?
強い欲求(感情)というのは、たとえば、
「おいしいものが食べたい!」
「キレイになりたい!」
「かっこよくなりたい!」
「資格を取りたい!」
「健康になりたい!」
「危険を回避したい!」
「お金持ちになりたい!」
あくまでも一例ですが、こういったものが「強い欲求」です。
それは「感情」ともいいかえられます。
「感情」と聞くと、多くの人は、
「うれしい」
「悲しい」
「腹が立つ」
「楽しい」
このようなものを思い浮かべます。
これらは、もちろん人間に備わっている「本能」です。
ただ、LPで問題にするのは、そういった感情ではなく、
「ふだんから、何とか解決したいと強く思っていること」
といった意味になります。
LPのヘッドラインを作る際は、
訪問者の心の中にある「強い欲求」にアピールしなければなりません。
それでこそ、訪問者の心を “わしづかみ” にできるのです。
人間が備えている「強い欲求」の正体
人間は、生まれつき「強い欲求」を備えています。
たとえば…
- 有意義に人生を生きたいという欲求(もしくは、長生きしたい)
- 危険を避けたいという欲求
- 食欲
- 性欲
- 他人に勝りたいという欲求
- 大切なものを守りたいという欲求
- 他人に認められたいという欲求
こういった「強い欲求」を
人は生まれながらにして備えているのです。
これらは、いってみれば「本能」ですから、
抑え込もうとしても不可能です。
たとえ一時的に、理性で抑え込むことはできても、
そのうち「欲求不満」になります。
そして、いつかは「暴発」するのです。
ダイエットで「無理な食事制限」が
うまくいかない理由がそこにあります。
LPのヘッドラインで、こういった「本能」(感情)にアピールすると、
訪問者は無視できずに、思わずLPに引き込まれてしまうのです。
・・・
面白いことに、こういった欲求は、
鳥や犬などの動物にも備わっています。
動物の場合は、上の一覧にある「他人」という言葉を
「他の鳥」「他の犬」に置き換えるとイメージしやすいですね。
たとえば、
「他の犬に勝りたいという欲求」
「他の犬に認められたいという欲求」
というように。
当然、動物同士で「なわばり闘争」もありますし、
「喧嘩」もあります。
また、動物の仲間うちで、
「認められたい」という感情もあるはずです。
動物の中に「リーダー」が存在することを見ても、
そのことはわかります。
そのほか動物にも当然、食欲や性欲がありますし、
天敵に食べられずに長生きしたいという感情があります。
また、危険を避けたいという感情や、
自分の子供を大切にしたいという感情もあるわけです。
ですから、上に列挙した7つの「本能」は、
人間にも動物にも備わったものなのです。
脳科学的にいえば、強い欲求(感情)とは、
大脳新皮質の内側にある、脳の中心付近の「動物脳」
から発する欲求といえます。
LP冒頭のヘッドラインでは、
こういった「動物脳」にアピールしてこそ、
訪問者を強く惹きつけることができるのです。
「強い欲求」の例
たとえば、美容製品で考えてみましょう。
「美しくなりたい」という女性の欲求は、
「強い欲求」であり「感情」です。
そのときの女性の深層心理をみていくと、
多くの本能(感情)が刺激されています。
それは、以下の本能です。
- 有意義に人生を生きたいという欲求(もしくは、長生きしたい)
- 危険を避けたいという欲求
- 性欲
- 他人に勝りたいという欲求
- 他人に認められたいという欲求
先ほど挙げた「7つの本能」のうち、
「食欲」と「何かを守りたいという欲求」以外の
すべての感情が、その「根底」にあるのです。
ですから、美容業界というのは、
「女性の強い欲求」にアピールしている業界といえるわけです。
たとえば…
- 年齢を重ねても美しくありたいという気持ちは、
「生き抜きたいという欲求」 - シワができないようにしたいという気持ちは、
「危険を避けたいという欲求」 - あの人に好かれたいという気持ちは、
「性欲」(もしくは、それに類するもの)
「他人に勝りたいという欲求」
「他人に認められたいという欲求」
この2つの欲求に関しては、
あえて説明するまでもないかと思います。
このように、
「美しくなりたい」という気持ちを掘り下げていくと、
じつは「5つの感情」に支えられているのです。
ですから美容関連のLPでは、冒頭のヘッドラインで、
「美しくなれること」をメインに訴求しないと、
訪問者を引き込むことはできないわけです。
けっして、
「もうすぐ品切れになります」
「初回は特別価格です」
「お得です」
「送料無料です」
こういったことを
ヘッドラインで謳ってはいけないのです。
そういったことをメインとした訴求は、
「弱い欲求」にアピールしていることになるからです。
そんな訴求では、
「忙しい訪問者」を動かせるはずもないのです。
では、「弱い欲求」とは?
反対に、「弱い欲求」とは、
どのようなものをいうのでしょうか?
「弱い欲求」とは、いいかえれば「理性的な欲求」です。
「理性から発する欲求」ですから、
動物にはない、人間だけに湧き起こる欲求といえます。
こういった「理性的な欲求」で訴求しても、
LPの訪問者を動かすことはできません。
「便利だといいな」
「節約したいな」
という欲求がそうです。
これは動物にはない欲求です。
犬が「節約したい」と思うでしょうか?
そのほか、
「体をキレイにしたい」
「整理整頓したい」
「情報がほしい」
「効率よく進めたい」
こういった欲求も、人間ならではの欲求です。
鳥にはありません。
ヘッドラインで、こうした「弱い欲求」にアピールしても、
訪問者の心を “わしづかみ” することは、まずできません。
なぜなら「弱い欲求」「理性的な欲求」は、
脳科学的にいえば、
「大脳新皮質」(脳の表面)からくる欲求だからです。
そういった欲求は弱いので、
理性で容易に抑えつけることができてしまいます。
つまり購入動機としては、あまりにも弱いのです。
強い購入動機となる「感情」の本体は、
脳の奥深く、「中心部」のほうにあります。
LPの訪問者は、「感情」が刺激されないと、
読み進めるための強い動機が得られないので、
すぐにLPから去っていってしまうのです。
・・・
たとえば美容製品のLPで、一番上に
「今なら〇〇%OFF!」
「全額返金保証付き!」
「送料無料!」
といったコピーが掲げられていることが、よくあります。
そういった「節約の欲求」に訴求すること自体は
問題ないのですが、
それは「強い欲求」に訴求したあとにすべきです。
LP冒頭で謳うべきではないのです。
訪問者は「感情」を刺激されずに、
そのまま去ってしまう可能性が高いからです。
LP冒頭で訪問者に「興味」をもってもらうためには、
訪問者の「強い欲求」(=感情)にアピールしなければなりません。
それでこそ、訪問者の心を
“わしづかみ” することができるのです。
・・・
あなたのLPは、いかがでしょうか?
LPの冒頭からいきなり、
「節約できますよ」
といった “弱い訴求” をしてしまっていないでしょうか?
ぜひ、LPのヘッドラインでは、
「強い欲求」「感情」「本能」にアピールするようにしてください。